結婚はイキオイで。離婚は慎重に。
10年以上付き合ったのに、結婚せずに別れてしまった、という友人がいます。
聞けば、結婚のタイミングを逃して、そのままズルズルとなってしまったそうです。
逆に、会ったばかりなのにビビッと来て結婚した友人もいます。
「結婚はイキオイがないとできない」という言葉もある通り、一種の浮かれ気分というか、突っ走るようなものがある方が、結婚に行き着きやすいのかなあと思います。
でも離婚となると、
絶対にイキオイでしてはいけないです(断言)
DVとか命の危険があるような状況なら別ですが、子供達がいるなら特に、離婚までは慎重にしっかりと考えた方が、その後が違ってくると思います。
迷うというのは、どっちでもいいということ
誰でもそうだと思いますが、私も離婚するまでに相当考えました。
悩んだし、迷ったし、迷路の中にいるような感じでした。
でも迷うというのは、どっちを選んでもいいということだと、後になって気づきました。
「昼食は、イタリアンにしようか、和食にしようか。うーん、悩む!」という時って、結局どちらでもいいんですよね。
離婚をランチレベルと一緒にするな!と怒る方もいるかもしれませんが、でも、
明確に答えが出ている時には、悩まないんです。
離婚をしようか、悩んで迷っているというのは、実は、
離婚しても、しなくても、どっちでもいいということ。
じゃあ、どうしたら確信を持って答えが出せるのか?
ということが重要なのだと思います。
私自身は、離婚に至る数年前から、何度も離婚を考えていました。
でも、その時には思いとどまりました。
離婚する!という強い決意を持てなかったからです。
でも、2年前。実際に離婚した時には、迷いはありませんでした。
離婚を迷っていた時と、離婚を決意できた時の違いは、私の場合、大きく2つありました。
その1:「怒り」
離婚を迷っていた頃、私はいつも相手に対して、怒りがありました。
「どうして、いつもこうなんだろう!?」
「もっとこうしてくれたらいいのに!」
「父親なんだから、ちゃんと働いてよ!」
怒りの気持ちがいつもあって、「もう離婚したい!」と思っていたんです。
でも、相手に対して怒るというのは、それはまだ相手に対して若干の希望というか、望みというか、期待をしているということなんですよね。
その後、2年前に離婚した時には、怒ったりする気も、期待する気も失せていました。
あきれ果てたという言葉が、一番近いかもしれません。
結論:怒りがあるうちは、離婚してはいけない
その2:「情」
離婚を迷っていた時には、
「離婚したら、この人はどうなるんだろう?」
「どうやって生きて行くんだろう?」
「子供と会えなくなったら、どうするんだろう」
という、女性としての優しさ(自分で言っちゃいましたが)が顔を出してきたので、これはまだ相手に対しての「情」が残っているなあと。
こういう時に離婚したら、絶対に後悔すると思って、その時は思いとどまりました。
でも、その思いもいつの間にかなくなり、「ホームレスになろうが、どこかで勝手に死のうが、どうでもいいわ」という気持ちになっていました。
結婚までした関わりがある人なのに、それでも私は相手に対して情がなくなったんだと、はっきりと認識できたので、離婚についても迷いがなくなりました。
結論:少しでも相手を気にかける気持ちが残っているうちは、離婚していけない
できれば円満離婚を目指したほうがいい
「100回結婚するより、
1回でも円満に離婚する方が、よっぽど大変」
以前、知り合いの方が話していた言葉で、これには納得してしまいました。本当にその通りだと思います。
子供がいるなら、そこまで気を使わなくていいかもしれませんが、私の場合は、3人の子供の前で罵り合いやケンカなどはしたくないと思っていました。
理想は、円満離婚でしたが、これが本当に難しかったです。
今まで、結婚1回、離婚1回しか経験がないので、円満離婚へのはっきりした答えはわかりませんが(笑)少なくとも泥沼にならなかった理由としては、
100%相手が悪い!と、思えなかったことが大きいのかなと思います。
結婚は2人のものだから、
どちらか一方だけが悪いなんてことはあり得ないわけです。
腹の立つこともいっぱいありましたけど、私にも至らないところもたくさんありましたし、向こうが我慢したこともいっぱいあるはずです。
「離婚の全ての原因が、相手のせいだ」と思うのも、その怒りのエネルギーで、離婚へ突き進んでいけるかもしれないので、一概に悪いとも言えないのですが…
私の場合は、もしイキオイで離婚していたら、「私も悪かったところがあったかも…」と、時間が経ってから振り返って、後悔したかもしれません。
相手に対して、怒りの感情ではなく、あきれ果てていたことも大きかったと思うのですが、自分自身についても反省したことで、相手を一方的に責めるようなことにはならなかったのだと思います。
離婚を決意する前に、子連れ女性が一番考えなくてはいけないこと
私の場合、離婚する時にまず考えたのが、経済的なことでした。
専業主婦ではなく、収入の面では問題ありませんでしたが、自分1人で生きていけるだけの収入がない場合、かなり厳しいと思います。
今までずっと働いたことがないとか、子供が小さすぎて身動きできないという女性が、いざ仕事を探すとなっても難しいです。
ましてや小さい子を抱えたシングルマザーが、新しく仕事を得ようと思っても、かなりハードルが高いです。
離婚をする前に、正社員の仕事を見つけて、保育園など色々なことを整えられれば、離婚後の大変さ・不安感は軽減されると思います。
それでも、どうしても離婚したい、転居したい!というのであれば、地方に引っ越すという手もあります。
住む家も、仕事も、行政が準備・支援してくれ、積極的にシングルマザーを受け入れようという自治体もあります。
今現在稼ぐ手段がないのに、イキオイで離婚するのは自殺行為です。
DVとか命に危険があるなら一刻も早く逃げて!と言いますが、そうでなければ、生活していく基盤を作ることが大事だと思います。
ということで
一緒の空気も吸いたくない。一緒の空間にいたくない。顔も見たくない。
そう思いながら、離婚したいと思っている相手と一つ屋根の下で暮らすのは、本当に本当に苦痛でした。思い出したくもない日々です。
それでも、子供たちのためにと、指折り数えながら踏ん張りました。
家を出たら、もう2度と戻ることのないように、できる限りの準備を整えました。
その期間は辛かったですが、今はそれでよかったと心から思います。イキオイで離婚していたら、きっと大変なことになっていただろうし、子供達への影響も、もっとひどかったと思います。
理想は、離婚せずに、夫婦仲良く暮らすこと。
でもそれができないなら、円満に離婚すること。私はそこを目指しました。
結果として、円満離婚したと胸を張って言えるわけはありませんが、イキオイで離婚しなくて良かったというのは、心から言えます。
今、離婚に向かって進んでいる方に、何かひとつでもヒントになれば嬉しいです。